パソコンに何らかのトラブルが発生して異常終了した後で起動すると、起動選択が可能な詳細ブートオプションが表示されることがあります。この詳細ブートオプションで「セーフモード」を選んで「Enter」キーを押すと、いつもとは違うデスクトップ画面が表示されます。
セーフモードとは
この「セーフモード」とは、起動に必要な最小限のプログラムだけでウィンドウズを動かす状態です。後から組み込んだドライバーソフトや機能拡張ソフトに原因があってウィンドウズが正常に起動しないような場合でも、パソコンの診断モードである『セーフモード』なら起動することができます。ドライバ不良などが原因である場合、この状態で問題のあるドライバーソフトなどを削除すれば、ウィンドウズを正しく起動できるというわけです。
但し、詳細ブートオプションが表示され、セーフモードを選択しても起動できずに終了、再起動を繰り返してしまう場合があります。その場合、ハードディスクまたはWINDOWSに何らかの障害が発生していることが疑われます。

セーフモードでの起動方法 (Windows 2000、XPの例)
- コンピュータを起動させる
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押す
- 「Windows拡張オプションメニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押す
セーフモードで起動した場合
拡張オプションメニューでセーフモードを起動した場合、インターネットへの接続はできません。 ディスプレイドライバは標準のVGA用のもので起動されるため、普段SVGAやXGAなどの解像度でパソコンを使っている場合はデスクトップ上のアイコンがいつもより大きく表示されます。 モニタに表示できる色が通常のHigh Color(16ビット)やTrue Color(24ビット)に設定している場合でも16色に減ります。 またドライバなどを必要とするような周辺機器は使えません。
例えば、プリンターや無線機器、USB接続したマウスやキーボードなども使用不可となるケースがほとんどです。パソコンの起動に最低限必要なもの以外は読み込まないモードで起動するという、いわば診断モードのことをセーフモードといいます。
パソコンウィルスの原因特定に役立つ
ウイルスが活動に使うファイルの中には、通常の起動では起動時に読み込まれてしまい、起動後は「使用中」になって変更も削除もできないファイルが数多くあります。しかしこれらのファイルの中にはセーフモードで起動すれば起動時に読み込まれずに変更や削除が可能になる場合があります。ウィルス活動の有無を判定するため拡張オプションメニューでセーフモードの起動が必要になる場合があるという訳です。
但し、無暗に削除してしまうとシステムの重要ファイルを削除してしまうケースもあるため、適当に削除することは危険です。ウィルス対策ソフトを更新し、最新バージョンでウィルス検索を行った上で、動作中のため削除できない場合に、セーフモードで再起動し、該当ファイルを削除または隔離すると良いでしょう。詳しくはウィルス対策ソフトの指示に従って作業を実施してください。
詳細ブートオプションが表示されてもループしてしまう
セーフモードを含む『詳細ブートオプション』が表示されて、全てのモードを試しても、終了と再起動を繰り返すだけのループ状態になってしまうケースが良くあります。セーフモードでも起動できない状態です。このようなケースではウィンドウズのシステム自体に重大な障害が発生しています。
またはWINDOWSのシステムファイルやレジストリが書き込まれているハードディスク自体にトラブルが発生していることが疑われます。BAD SECTOR(不良セクター)などの劣化障害が発生している可能性が濃厚です。
電源のオンとオフ、強制終了などを繰り返すと、最終的にはハードディスク自体が認識できない重大障害に発展してしまう可能性が高いため、速やかに電源をオフ後、データ復旧をご希望される場合には、弊社、データ復旧サービスをご利用ください
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