約1年前にデータを削除後、ハードディスクをフォーマットしました。その後もデータを作成後、何回かフォーマットしています。それでもデータは復元可能でしょうか?
ハードディスクのデータはフォーマットしただけでは、内部の記録情報は通常、消失しません。そのため問題なのは、フォーマット作業ではなく、データの上書きや保存の方が問題となります。
フォーマットはデータを破壊する
ハードディスク内部に記録されているデータはフォーマット後、データを作成すると、どんどん上書きされていきます。データは一部でも、上書きされるとファイルエラーとなり、正常に読取りができなくなり、開くことが出来なくなります。
またフォーマットを何故実行したのか?も実は重要なポイントになります。というのも、通常、フォーマットは余程のことがない限り実行するものではないからです。比較的、多い理由に、データ保存容量まで使ってしまいデータが必要ないと思ったのでフォーマットを実行。その後に大切なデータがあったことに気が付いたというパターンが多いのです。
その他に、問題があるのは、データの読み込みや書き込みに時間がかかるようになり、フォーマットを実行してみれば良くなるのでは?と思い実行してしまうケースです。
データ保存容量制限まで使ってしまったケースも、読み込みや書き込みに時間がかかるケースも、どちらも問題なのは、購入から数年経過している場合です。
というのも、購入から数年も経過していると、ハードディスク内の記録領域である磁性体が劣化していたり、バッドセクター(不良セクター)が多発し始めているケースがよくあります。そのような状態で、フォーマットを実行すると、ほとんどのケースでデータを破壊し、データ復旧が不可能になりやすいのです。
そのため、安易なフォーマットは危険といるでしょう。
磁性体の劣化やバッドセクターがなければ
尚、磁性体の劣化やバッドセクターがない状態で、100GBの保存容量がハードディスクを使っており、写真データを保管し、ほぼ100%使用していると仮定します。このハードディスクをフォーマットした場合、この段階では100%近くのデータ復元が可能です。
但し、このフォーマット作業後、データを保存した場合、復元できるかどうか、状況によってかなり変わります。
フォーマット後の作業で復旧率は変わる?
例えば、写真データ10,000枚が保存してあったハードディスクをフォマット後、100枚程度をその後に作成し保存した場合、一部の写真データは壊れますが、多くのデータを復元できる可能性があります。
ですが、保存していた写真データ10,000枚に対し、フォマット後、5,000枚ほどデータを保存し直した場合、データ復元できる可能性はほとんどありません。
このようなことは、フォーマットだけではなく、削除データも同じです。
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